
ベランダで生ごみ堆肥を作る
自宅で生ゴミコンポストに挑戦しました。
室内で生ごみコンポスターを使って一次分解させ、狭いベランダで土のう袋に入れて二次発酵。
中身の見えるペットボトルでコンポスターの中の様子を再現実験もしています。
本を読んだりしながら自分で実際にしたことを書きました。
★生ゴミコンポストとは
生ゴミコンポストとは、生ゴミを捨てずに専用容器に入れて分解させるものです。
野菜の残渣にも栄養が残っています。有機物は分解されて土に還るので、これを分解して堆肥に変えて土になじませて再利用すれば無駄になりません。
自然の大地と比べてベランダは閉鎖的な場所なので、これをコンポスター(堆肥化容器)を使って人工的に土に還すということをやってみようと思います。
本当は全部うちで作った無農薬野菜のゴミならいいのですが、収穫量が少ない割にコンポスト容器が大きいのでスーパーで買ってきた食品のゴミも入っています。
★生ごみを発酵分解させるコンポスター
生ごみを発酵分解させるコンポスターです。
専用コンポスト容器(酸素を必要としない嫌気発酵タイプ)です。
蓋を開けて上からゴミを投入。
下にコックが付いていて途中で出てきた液肥も取り出せます。これも肥料になるそうです。
数千円しますが地域によっては助成金が出るところもあるので利用できればお得です。
★一次発酵をペットボトルで実験
生ごみコンポスターで行われることを中身が見えるようにペットボトルでやってみました。
ちょっとやってみようかなって人、実験が好きな人はこういうので手軽にできると思います。
ペットボトルの底を切って図のように口を下にして上から生ごみを入れていきました。 途中で液肥が下にたまるので取り出せるように口を下にします。
生ごみは水を切って小さく刻んで入れました。
分解には水分が60%ほど必要なのに対し生ゴミの水分量は80%ほどだそうなので、濡れている場合はしっかり水を切って入れます。
また少し水分を減らす意味で少し置いてから入れてもいいそうです(私はそのまま入れました)。
動物性のゴミは窒素源なので多いとにおいが多くなるそうです。私はにおいの少なそうな野菜ばかり入れました。
生ごみを入れたそのままにすると腐るので、この上から生ごみコンポスト用の発酵促進剤を入れます。市販のでもいいですし、うちは私がEM1を使って作ったEMボカシ1型(生ごみ分解用です)を使いました。
要するに分解してくれる菌を入れるわけです。
上から入れて少し抑え、嫌気発酵するのでラップで蓋をして密閉しました。
ちゃんと塞がないと匂いが漏れたりコバエが入ったりします。
コバエは意外と抜かりがなくすぐ入ってきます。私は多少は気にしませんが、気になる方は注意です。
後は生ゴミが出る度にここに入れてEMボカシ入れてと、交互に入れました。適当で良いです。
作った晩から触ったら少し暖かくなってきました。
発酵が始まった証拠です。
2〜3日で白カビが下の方に生えてきました。
カビが生えてきたらびっくりするかもしれませんが、白カビは善玉菌なのでうまく発酵している証拠です。
ここで緑や黒色のカビ(悪玉菌)が生えると発酵ではなく腐敗の方へ行ってしまっているので失敗かも。
途中で底に液体がたまってきたので、水分過多にならないようにペットボトルの口を開けてその都度取り出しました。
↓↓少し出てきたので別容器に取り出したところです。
薄茶色です。
これは栄養なので1000倍に薄めて液肥としてプランターにまいたりして使えます。
出てくるたびに取りだします。
↓上まで生ゴミを入れました。
生ゴミとEMボカシを入れるたびに暖かくなりました。
ここから放置、徐々に発酵していきます。
甘酸っぱいアルコール臭がしました。
だんだん白カビが上の方へ上がってきました。
↓発酵が進んでカサがだんだん減ってきました。
右のラインまで減るまでで20日かかりました。
白カビが一番上まできたら今度はなぜか全体に広がって行きました。
上の方が若干ウインナー臭(?)に変わってきたのでここで二次発酵に移ることにしました。(このタイミングでいいかどうかわからないのですが、他にきっかけが無かったからここで。適当です)
たぶんここまでで易分解物質(糖質など)が分解されたと思います。
全体的には甘酸っぱい漬物臭です。
いやな臭いではないです。
以上と同じことを一番最初の写真のコンポスト容器で行いました。
コンポスト容器はキッチンに置きました。
蓋を開けると少しにおいはしますが、ベランダに置いて虫が来ると困るので室内にしています。室内においても問題はありません。
ところでこの前スーパーでドリアンが売られているのを見て、その匂いを初めて嗅いで何かの匂いに似ていると思いましたが、生ゴミコンポストの匂いにそっくりです。ドリアンって発酵してるんでしょうか。いろんな果物がありますね。
★二次発酵
二次発酵は好気発酵(空気を混入する)で、ここでは難分解物質を分解したり、窒素成分であるアンモニアを野菜が吸収しやすい硝酸に分解するそうです。
一次発酵が終わったコンポスト容器の蓋を開けたところです
上に白く見えるのは白カビです。これを移し替えます。
庭があれば土に埋めたり出来ますが、ベランダなので土のう袋に入れ替えました。
↓ スコップで入れ替えているところです。
生ゴミ発酵物と土に、米ぬか、石灰、くん炭(消臭、虫よけ)など。うちはEMも入れました。
入れたらしっかり縛り、さらに防虫のためビニール袋を2重にかけました。
これをベランダで寝かせました。
この作業は少しにおいがあるので夏以外にする方がいいと思いますが、 気温が高いほど速く分解されると思います。
ここでも液肥は出ましたがそのうち無くなりました。
二次発酵は好気発酵なのでたま〜に袋を開けたり上下を逆さまにしました。そうすると発酵が偏らずまんべんなく進むのだそうです。
この時に様子もうかがいます。
↓↓これはまだだと思った時の画像です。分解されていないかたまりがいっぱいあります。
次の画像は米ぬかを足して混ぜた後です。未分解の枝などが見えます。
これは白カビが表面一面に生えていた時のものです。
まだ寝かせます。
分解が進むごとににおいもなくなってきました。
季節や内容によっていつ出来上がるかわかりませんが、半年から一年かかると思います。
★堆肥の出来上がり!
濃い茶色で、ちゃんと土の香りがしました。土の香りって放線菌がちゃんと働いてくれている証拠なんだそうです。
まだ分解しきってないものもあるので、ふるいにかけました。大雑把にやってます。
これは未分解物。まだ分解していない塊がゴロゴロあります。
これは出来上がった堆肥です。まあまあ分解しています。
未分解物は指で潰れるのも潰れないのもありました。
どの辺のモノまで完成の方に入れるかは人それぞれで、完熟よりも少し未熟な方がエネルギーが高くて堆肥としては良いという情報もいくつかあるので、気にならないなら全部出来上がりでもいいと思います。
未分解物はまた土のう袋に戻しました。
乾燥させて完成です。
この堆肥は酸性なので、ここで石灰などを入れて準備しておくのもいいと思います。
★万が一腐敗したとしても・・
なお、明らかに発酵ではなく腐敗の方向に進んでいるなと思ったものがありました。
これはさすがに捨てるしかない、ゴミでゴミを作ってしまったと思いましたが、
・・・うちのダンナさんが「大丈夫大丈夫」とか言ってそのまま続行し、腐敗してもいずれ分解され土に還るのだということを長期間かけて証明していました。
地球はそれを繰り返しているんだなと思いました。面白いです。

こんにちは!
「半日陰ベランダ906!!」はサイト管理者(普通の主婦)とその配偶者が半日陰ベランダで結果に一喜一憂しながら無農薬で野菜を育てたことをお知らせするページです。
日照が12時〜15時(+西日)しかないので多くの収穫は望めませんが、それぞれの野菜にどれだけ光が必要なのかを観察して3段階評価をつけています。
日照不足を少しでも補うためにミミズコンポスト、微生物などを取り入れています。
虫が苦手ですがなんとか無農薬栽培し、最近では肥料も減らし気味です。
野菜栽培のことを勉強しているうちに、いろんな植物の根も、雑草も、ミミズもダンゴムシも、益虫も害虫も、善玉菌も悪玉菌も、いっぱいいてバランスが取れている環境を作ることができたら、もしかして日が足りなくてもエネルギッシュな野菜ができるんじゃないかと思い、そういうにぎやかなベランダ菜園を目指しています。
半日陰ならではの失敗や反省などはずかしい内容満載ですが、半日陰でもこんなに野菜作りを楽しめる!ということをシェアできればと思います。
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906 gardener